チーム力

先日、しんコーチと話した時に出てきたのが「チームとしての力」と言うものでした。

彼自身が選手として、短期間で偉業をなし得た経験を持つからこそ重みのある言葉となりました。

選手が1人で試合に出て行くのには限界があると言う見解を示唆しています。

それはただ単に親に甘えるとかテニスだけをやっていればいいと言う低いレベルではなく、どのようにアプローチをしていくべきか、今の状況は目標に対してどのような地点にあるのか、そしてその現時点では想定内の出来事なのか、それとも想定外の出来事なのか、その状況はこのままいけば良い方向に着地するのか、それともそうでは無い方向に着地してしまうのか、次のレベルの選手に勝つためには、次のフィールドで負けたとしても将来的に勝てる気がしがあるかどうか、選手の状態を知ることでての差し伸べ方が異なってきます。


どこかで聞いたことのあるフレーズだな……

と思っていたら、現在デビスカップでも活躍中の日本のトップ選手であるダニエル太郎選手のお父様とお話ししていただいた時に伺った内容とリンクしていました。

日本では勝てるか勝てないかのレベルの時に選手は個人でやってくることが多い、もちろんジュニアの成績を高いレベルで持っている選手はコーチが帯同する事は稀ではありません。

これから頑張っている選手たちのサポートはこういった状況下で1番大切になってくるといった内容だったと記憶しています。

1人だとコーチの帯同が費用的にも厳しい場合は3人、4人で1つのチームを組み試合に出ていくと言うものでした。

ジュニア時代は親御さんが引率することで、その成果を発揮することができます。

しかしながらより高いレベルになってきた場合に、心技体ともに状況に合わせて必要に応じたノウハウが適材適所に展開されなければなりません。

誰しもが初めからより高いレベルを、ましてやプロになりたいと一念発起してテニスを始めるわけではありません。

一方で、試合を志すと選手自身が試合に出始めるとなれば、たとえそれが仲間であっても、最低限のサポートは周りにいる人間(スタッフ)の役割となります。

それは、何が必要なのかと言うものを心技体のどれが足りないのかを見極めて提供していく点にあります。

例えば今、勝ったり負けたりしているいるレベルでテニス人生を終えたいのであれば、現場の心技体の水準を安定させていけば良いですが、もし何段階もの上を目指すのであれば、たとえ負けたとしてもそのレベルに必要な心技体を培わなければなりません。

そしてこの点において、1番難しいのは「いちど本気で決めてしまった心は簡単には変えることができない」と言う事実です。

だからこそ、指導者の役割と言うのは人生さえも揺るがしてしまうほど大切かつ重要なものなのです。

夢や希望を大きく持つ事はとてもとても大切です、同時にそれに見合った一挙手一投足を亀の歩みであったとしても一歩ずつ、どんな時でも歩を止めてはいけません。
考える力は必要ですが、考えながらも少しずつ進むことで大きな目標が身近な現実に変わってきます。

チームワークはそれを最大限生かすことができる選手のためのドラゴンボールなのだと思います。

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