絶対言っちゃダメ!自己肯定感が下がってしまうBADワード

子供たちがスポーツを楽しむ中で、親やコーチが無意識のうちに使ってしまいがちな言葉が、子供たちの心理や脳の発達に否定的な影響を与えることがあります。

以下で、そのような具体的な言葉や態度について、心理学や脳科学の観点から分析します。


特に経験上、気になった3つを挙たいと思います。

1つ目は「勝たなきゃ意味ねーんだよ」的に勝つことだけを強制する。

2つ目は「楽しんでおいで」などと言いながら、送り出す保護者やコーチの顔が引き攣っている。

3つ目は「プレッシャー(大事な場面)に弱いね」のように失点したことを責めてしまう。


これらの言葉(類似した言葉)は避けなければ後にさらに大きな失敗につながってしまうかも知れません。


まず、「勝たなきゃ意味ねえんだよ」というような発言は、子供たちに対して勝利が全てであるかのような印象を与えてしまいます。

心理学的には、このような発言は外発的動機付けを促進することが知られています。

外発的動機付けとは、外部からの報酬や承認を目的とした行動を意味し、内発的動機付け、つまり個人の内面からくる興味や喜びに基づく行動を低下させることがあります。

脳科学的には、このようなプレッシャーはストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を促し、学習や記憶、情緒の調節に悪影響を及ぼす可能性があります。

長期的には、子供たちのスポーツへの情熱や楽しさを損ない、離反を引き起こす原因ともなり得ます。

次に、「楽しんでおいで」と言いながら保護者やコーチが引きつった顔をしている場合、子供たちはこれを不一致の信号として感じ取ります。

人は他人の表情や態度から多くを読み取ることができ、特に子供はその感受性が高いため、言葉と表情のギャップに敏感です。

この種の矛盾は、子供たちに不安や混乱を引き起こすことがあります。

神経科学では、感情の認知と表出の整合性が脳の感情調節領域に影響を及ぼし、矛盾する情報はストレス反応を引き起こすことが示されています。

このため、親やコーチが本当に子供たちに楽しんでほしいと思うならば、言葉だけでなく、表情や態度にもその誠実さを反映させることが重要です。

最後に、「プレッシャーに弱いね」と失点後、敗戦後に指摘することは、子供たちの自尊心を傷つけ、恐怖を感じさせることがあります。

失敗を恐れる心理状態は、脳の前頭前野の活動を制限し、学習や決定を妨げる可能性があります。

これは「凍り付く」反応とも関連しており、特に新しい技術や戦略を学ぶ上で障壁となります。

また、こうした否定的なフィードバックは、子供でも大人でもが挑戦することを恐れるようになるため、成長と発達に必要なリスクを取る機会を奪うことにも繋がります。

このように、スポーツを通じて子供たちが健全に成長するためには、親やコーチは言葉選びに注意し、ポジティブな支援を心がけることが必要です。

これにより、子供たちは自己効力感を育み、将来的に自信を持って挑戦できる人間に成長するでしょう。