（バカについて肯定的な視点）
「バカ」という言葉にはネガティブなイメージがあるけど、時には良い意味で使われることもある。たとえば、細かいことを気にせず、思い切って行動できる人。周りの常識にとらわれず、自由な発想を持っている人。こういうタイプは、時に新しい価値を生み出すことがある。歴史を振り返れば、かつて「バカ」と呼ばれた人が、時代を変えたことも少なくない。ガリレオ・ガリレイが地動説を唱えた時代、人々は彼を「愚か者」だと思ったけど、今では彼の理論が科学の基礎になっている。深く考えすぎず、シンプルに動けるタイプの「バカ」は、組織やチームにとっても意外と貴重な存在だったりする。
（バカについて否定的な視点）
ただ、全部の「バカ」が前向きに捉えられるわけではない。特に、「人の話を遮って自分の話をする人」「論理的思考に欠けて声を荒げる人」「他人の視点が持てない人」は、この壁を超えるのが難しい。こういうタイプの人は、自分の考えに固執してしまい、新しいことを学ぼうとしない。
たとえば、誤った情報を鵜呑みにして、それを広める人。自分にとって都合のいいことだけを信じて、違う意見には一切耳を貸さない。こういう姿勢のままでいると、結果的に人間関係も悪くなってしまうことが多い。さらに、自分のミスや問題点を認めず、常に他人のせいにするタイプの「バカ」もいる。このタイプは、周りの空気を悪くするだけじゃなく、余計なトラブルを生む原因にもなる。
（バカについて中立的な視点）
「バカ」かどうかって、立場や状況によって変わるものでもある。ある分野で優秀な人でも、違う分野ではまったく知識がないことなんてよくある話。たとえば、天才的な研究者が日常生活では驚くほど不器用だったり、ビジネスで成功した人が人間関係で苦労することもある。つまり、誰にでも「バカ」な部分はあるということ。だから、一概に「バカ＝悪い」と決めつけるのではなく、その人がどういう影響を与えるのかを考えることが大事だと思う。
（付き合うべき人と距離を取るべき人）
じゃあ、「バカの壁」を超えられる人と超えられない人、どちらと付き合うべきか？ これを考える時、大事なのは以下の3つのポイント。
「学ぶ姿勢があるか」
知識があるかどうかよりも、学ぼうとする意欲があるかどうかのほうが大事。自分の考えが絶対だと思い込み、他の意見を一切受け入れない人とは、関わっても建設的な関係にならない。
「誠実かどうか」
「バカ」にもいろんなタイプがいるけど、無邪気で人を楽しませるタイプの「バカ」は、意外と一緒にいると面白い。ただ、自己中心的で周囲に迷惑をかけるタイプは、できるだけ距離を取ったほうがいい。
「付き合うことでプラスになるか」
どんな人と付き合うかで、自分の成長や考え方も変わる。関わることで前向きになれる人、何か学びがある人、単純に一緒にいて楽しい人と付き合うほうが、人生の質も上がる。
結局のところ、「バカの壁」を超えられる人と付き合うことが、自分自身の視野を広げることにもつながる。一方で、壁の中に閉じこもり、人の話を聞かない人とは、付き合い方を考えたほうがいい。自分の時間やエネルギーをどこに使うか、それをちゃんと見極めることが大切なんじゃないかと思う。
テニスの上達はまさにこれがキーポイントになるのだろう。