『われ、正気か!』/橋本琴絵

『われ、正気か!』は、橋本琴絵氏による社会問題を鋭く批判する内容が詰まった一冊です。

この本を手に取ったのは、私が勝手に「師匠」と呼んでいる大先輩からの推薦がきっかけでした。

いつも様々なジャンルの本を紹介してくれる方で、今回もまさにその期待に応える内容でした。タイトルの激しさに少し驚きつつも、ページを開いていくたびに内容の深さと鋭さに圧倒されました。

初めは少し抵抗がありましたが橋本氏の鋭い視点は、日本の社会や政治、特にジェンダー問題に対して正面から切り込んでいます。

彼女は、現代社会に蔓延する「おかしな常識」や「誤った価値観」に対して鋭い言葉を投げかけ、読者に問いを投げかけます。

例えば、日本の国防に対する意識の低さを指摘し、危機感を持たなければ未来は危ういと警告しています。具体的な事例や数字を用いて、単なる感情的な批判ではなく、根拠に基づいた主張を展開している点が印象的です。

特に私が興味を引かれたのは、ジェンダー問題に対する彼女の主張です。

彼女は、日本の女性は「幸せ」であり、ジェンダーギャップ指数などの指標に囚われる必要はないと強調しています。

この意見は、現在の国際的な流れとは逆行しているかもしれませんが、彼女なりの理由や背景がしっかりと説明されており、読み手にとって考えさせられる部分が多いです。

実際に読み進めていくうちに、彼女の視点には一貫性があり、物事を多角的に捉えていることが分かります。

さらに、彼女の書き方からは、相当な量の勉強と努力が感じられます。

橋本氏は、現代社会のあらゆる側面に対して鋭く分析し、その考察をこの本に詰め込んでいます。

そのため、読者としては単なる批判ではなく、社会問題に対する深い理解と知識があることを実感します。彼女の言葉の背後には、これまでの彼女自身の経験や葛藤があり、その点もまた、この本をただの評論書ではなく、個人的なメッセージ性の強い作品にしています。

私自身、この本を読む前はジャンル、人物共に全くノーマークでしたが、結果的に非常に多くの学びを得ました。このような深い洞察力を持った書籍に出会う機会を与えてくれた師匠にこの場を借りてお礼の言葉を述べたいと思います。

読めば読むほど、現代の日本にとって非常に重要な問題に対して新たな視点を与えてくれる一冊だと感じました。特に今後の日本がどのような方向に進むべきかを考える上で、この本は間違いなく参考になるでしょう。

この本を読み終えた後、今後も社会に対する問題意識を高め、自分自身の視点を広げていきたいと強く感じました。何気ない日常に潜む社会問題や政治的なテーマに対して、今後どのように向き合っていくかを考えるきっかけを与えてくれたこの一冊は、単なる読書体験以上の価値がありました。

推薦いただいた師匠に改めて感謝すると共に、今後もさまざまなテーマに触れていくことで、自分の知識と見識を深めてテニスにも役立てていきたいと感じています。