瓜の蔓に茄子はならぬ、成功の法則

テニスコーチとして、色々な現場で様々な「雰囲気」を直接、間接的に感じることをたくさん経験してきました。

「類は友を呼ぶ」ということわざをご存じでしょうか?

これは英語でも同じ意味で、「Birds of a feather flock together」と言います。

同じような性質の人が集まるという意味ですね。

どちらが先に使われ始めたかはわかりませんが、意味は通じるでしょう。

最近、このことわざの応用的なことを考えることが多くなりました。「こんなふうだと、同じような友だちが集まるよ」という教訓的な意味合いで考えます。

たとえば、ポジティブな人はポジティブな人と自然に集まります。

おたがいの明るい性格や前向きな考え方が、互いに引き寄せるのです。

反対に、ネガティブな人はネガティブな人同士でつながり、愚痴や不満を共有して仲間意識を深めます。

コーチングの現場でも、ポジティブな雰囲気がお客さんたちの士気を高め、成長を促す場面を多く見てきました。

テニスをしていて、練習中でも相手の良いプレーやガッツ溢れるプレーに拍手を送り、思わず「ナイス!」とポジティブな声かけをするコミュニティは、自ずと技術力も上がり、試合でも良いパフォーマンスが出やすいです。

悪口を言う人たちは、悪口を言うことが普通の環境でつながりやすいです。

そこでの会話は他人の欠点探しが中心です。

逆に、良いところを褒める人たちは、互いの良さを認め合い、賞賛し合う仲間に恵まれます。これも、チームやクラブの雰囲気に大きく影響します。

他人のミスに文句を言ったり、求めていないのにアドバイスをするのもちょっと違う気がします。

こうした行動は、仲間の関係性や信頼に悪影響を与えることがあります。

また、裏がある人、つまり表と裏の顔が違う人たちは、同じような行動をとる仲間と集まります。

そのグループ内では信頼関係が築きにくく、常に警戒心を持つことが求められます。

一方、裏表がない素直な人たちは、その正直さを価値とする仲間と集まり、お互いを信頼し合うことが普通です。

結局のところ、「類は友を呼ぶ」というのは確かなことで、どういう「類」でいたいかが重要です。

自分がどんな羽の色の鳥でありたいかを選ぶことが大切です。

テニスの指導においても、生徒がどういう姿勢で取り組むかが、周囲にどんな影響を与えるかに関わってきます。

他人を強く非難し合う仲間や、欲しいものを力で奪おうとする仲間がいるならば、そのようなグループには入りたくないでしょう。

逆に、他の羽の色の鳥たちはそのような環境には近づきにくくなるでしょう。「類は友でないものを呼ばない」ということもありますから。

テニスコーチとしての経験を通じて、雰囲気の大切さを実感しています。

皆さんも、自分がどんな雰囲気を作り出し、どんな友を呼び寄せたいかを考えてみてください。

もちろん、日々精進を伝える側の人間はさらに自己研鑽が必要です。