マキャベリ「君主論」

君主論を分かりやすく読み解いた本は前回ご紹介差し上げましたが、原典を日本語訳にしたものは初めて読みました。

偶然にも、税理士事務所の帰りに見つけた神田の古本屋さんで、まさかの「20円」…といった破格で入手することができました。

東洋では孫子の兵法は有名ですが、西洋のマキャベリの君主論はそれと同等の感銘を受けました。

前者は理想ではなく、実践に基づいた戦いに勝つための指南書、後者も同じような性質を持っていて、どういった君主が長い間くにを維持できるかと言うところに焦点を絞りつつ、実際のヨーロッパの国で起こった栄枯盛衰を実例として挙げて述べているため非常に勉強になりました。

国を治めると考えると、とてつもなく違った世界の気がしますが、1つの組織があるべき姿、上に立つ者がやらなければならないこと、また、社会情勢や、運やタイミングなども関係していると述べていたところは絶対的な虎の巻は存在しないと思いつつも、一方で、どのようにふるまえば国を守ることができるのか、組織を強くしつつ、長い間存続することができるのかと言うことを学ぶことができました。

具体的な国と具体的な王様名を挙げて話しているため、おおよそのタイプからその末路を考察することができます。

何かちょっと責任を持った役割をになった時、例えば学級委員長やクラブ活動の部長、地域の催し物の責任者、会社でのプロジェクトの代表者、何かを取り仕切る時に読んでみると、少し心落ち着く一冊だと感じました。

よろしければご参考ください!