ヒトは「いじめ」をやめられない

最近では、メディアにも多く露出が増えて、大人となった脳、科学者の中野信子先生の本です。

とてつもなく頭が良いのに、我々にわかりやすく、そして必要な専門用語は、最小限に留めつつ、いじめについての構造と対処策を述べています。


教育関係者や、学校に通っている生徒の関係者などに目を通して読んでいただきたい逸作です。


人間の生い立ちから、脳の構造を述べながら、なぜ人はいじめをしてしまうのか、どういう人がいじめられてしまうのかというのを非常にわかりやすい文章で書かれています。

個人的にもいじめ経験者だったので(今日はかとうです)正直今となっては貴重な経験レベルですが、内容を読んでいると、先生によって対応の方法が違ったり、学校によって対応が違ったりと…。

なぜ効果的な対応ができないかと言う点においても述べられているところが本書の興味深いところでもあります。

また、真面目な組織ほど、いじめが起こりやすいといった問題提起や、いじめの悪意が見えにくいといった現象についてもへ、興味の矛先が向きました。


また、子供のみならず、大人の社会でのいじめについても書かれていたことが、とにかく面白い(興味深い)です。


また、学校教育と言うのは、教育勅語から変わっていないことから「従順な軍隊を要請する」意図も含まれていたのではないかと言う点から考察すると、今のシステムの中で何も変えずに学校運営を行うのは多様化されてきた令和の時代では「矛盾」しているのではないかと問題提起されている点も「なるほど」と納得できました。


テニススクールでは、こういったいじめはもちろんですが、テニスを教えるからといって一方的な教科書通りな指導ではいけないと思わされました。

個々にしつつ、王道を外れずに寄り添う指導…。
引き続き精進していきたいと思います。