テニススクールの功罪

この間もあるベテランコーチと話をしていたのですが、技術について指導をする時、インストラクターがもそうですが、お客様側も「形」を指導したり、学ぶことを切望する方程式が成り立ちます。


これって間違いじゃないんですが、運動能力が高くない人やスポーツが得意でも、ラケット競技が苦手な人、(ここら辺の判断に関しては、コーチの実力の見せ所なのですが…)に対して画一的な「打ち方」を教えてしまうことが多々あります。


しかし、テニスで1番重要視されるのは「効率よくボールを飛ばす」点にあります。


つまり、スイートスポット(真ん中、やや真ん中より上やや)にきちんと当てることができるかどうかと言う技術が必要になってきます。


女性だから、パワーボールが打てない、筋力が劣っているから、強いボールが打てないわけではありません。


究極の所、真ん中にボールを当てることができれば、どんな形でもラリーができます。

テニスは美しさを競うスポーツではありません。

「ラリーのスポーツです」!

これができている人とできていない人とでは大きく、将来的な成長の差が出てきます。


では、変な打ち方のままテニスをしていくのか?と思われる方もいらっしゃると思いますが、ここはインストラクターの腕の見せ所。


ジュニアであろうが、大人であろうが、ある程度のボールを効率よく飛ばす感覚を身に付けることができれば、次に、その人に適した正しい「運動連鎖」を伝えます。


これを何ヶ月、何年も繰り返していくうちに、クオリティーの高い技術が完成すると、同時に、テニスのゲームが楽しくなってきます。


至極当たり前の事なのですが、案外見落とされがちで、特にこの点においては、どの段階においても「ありの目と鷹の目」が必要になってきます。


シンプルに、個人が求める理想形と常に照らし合わせながら、テニスの楽しさを伝えていきたいと言う結論になりました。