上達する、強くなると言う事

テニスを一生懸命やっていると気がつくと「なかなか上手くならないなぁ」とか「なんであの人が上達したのだろう」とか…

幸なことに高いレベルでのアスリートを経験している選手が市川浦安には4名います。

ジュニアの育成を2月から始めていろいろな話をさせてもらっていると「トップレベル」にしかわからない「苦悩/苦労」が垣間見えます。

今、少しずつ成績が出始めてきて「化ける逸材」になる可能性が出てきましたが、彼らが戦ってきたフィールドへはまだワンステップもツーステップも高いレベルです。

私は県大会レベルの選手は育成したことがありますが、階段のように頑張っていれば県大会の上の関東大会や全国大会にいつか出場できるのではないか?と考えがちですが、実はそうではありません。

この間にはとてつもなく大きな壁があります。

もし今、育成アカデミーに「化ける選手」がその原石を磨いているのであれば、おそらく彼らの言っている「本質」に気づいていることでしょう。

世界のトップ選手を育てたコーチたちに話を伺う機会が何回かありました。

誰しもが海外に行けば錦織圭みたいに強くなれると思いがちですが、そんな訳はありません。

特に今はSNSが発達しているためどこからでも連絡できるし、「孤独/孤立」と行ったとてつもない閉塞感を味わう事はないでしょう。

話は戻りますが、彼らが話している内容と育成アカデミーのコーチたちの話している内容は全く同じ。

「言われている言葉の内容の深さ」をどこまで掘り下げることができるかというのが大切なのだと思います。

そして気になることや不安なことを「投げかけてみる」ことが大切です。

さらにもっと大切になってくるのは「投げかけてみたこと」に対して「深く掘り下げることができるか」が重要になってきます。

自分のことだってわからないのに、他人の言葉なんて表面的なものは理解できたとしても、その経験からくる言葉の重みや深さなんていうのは何日も何ヶ月もかけて初めてぼんやりと理解できるものだと思います。

これは大人でも言えることです質問した「アドバイス」に対して返ってきた「答え」を言葉の上だけで受け取ってしまう。

結局のところ「次のアドバイス」を求めてしまっている…

「上手くいかない」と言って数日、数週間続けたことを掘り下げずに表面的な「事実」にのみとられてしまう。

大人も子供も含めて「化ける」人は自分自身の一定の基準を持っていて、創意工夫、試行錯誤を積み重ねながら一心不乱に自己研鑽を積み重ねて行くのだと思います。

これは勉強においても同じことが言えて、結局のところ頭が良いと言われる人達は必要なものを自分の中で理解を深めて結果を出すことができるのだと思います。

よく「テニスができても勉強ができなければ…」と耳にすることがありますが。

結局のところテニスも「学問」であり、高いレベルになればなるほど「馬鹿」では務まりません。

何かひとつの事を愚直なほど、ひたむきに打ち込むことこそ「本質」に昇華できるのだと思います。


結局のところ「本人ありき」つまらないことや楽しいこと全てひっくるめて「かて(糧)」とすることでしか「強さ」と言う名の下の上達を手にすることができないのだと思います。