子供が振り向くための大人の言葉

タイトルがいささか上から目線になってしまいましたが、答えはいたって簡単です。

「相手の言い分を聞くこと/なぜそのような行動してしまっているのかと感じること」に答えは集約されていると思います。


児童心理学や行動心理学、犯罪心理学、様々な分野があると思いますが、1番大切なのは経験科学と脳機能科学だと思います。

子供に対応するのは、その場にいる大人本人です。

そのため、一般的な正論を伝えても心に届きません。

大人本人の今まで生きてきたいろいろな経験から考察、推測した上で今ある、その子供の状態を知る、どうして従うのか、どうして反発するのかと言うことを含めて、脳機能科学の視点からも合わせてみることで、おおよその答えは出てきます。

そして殆どの子たちが「純粋」であること、「精神的成長」が完成していない段階にあると言う事を必ず念頭に入れておかなければなりません。


そして純粋さは我々大人よりもあるため、彼らに傾聴していくと実は意外なところに落とし穴があったことに気づかされます。

実は反発している部分と違ったところにATフィールド(心の壁)が存在します。

それは大人側の素直な本心ではない言葉が子供たちの判断を鈍らせ、反発/反抗を引き起こします。

だから、その伝えたいことは理解できるし、直そうとすることは可能なのですが、偽った大人からの本音でない言葉は認めたくないのです。

例えば公式試合で、ほとんど勝ったことがないコーチが「だから勝てないんだよ/なんで勝てないんだよ」なんて心持ちで子供に接したところで、伝わるわけがありません。

学生時代成績が芳しくなかった大人が「子供の頃は賢かった」、窓際族の暗黒時代を過ごした学生が「俺(私)はモテた」などと言ったとしても、心に響きません。

また、下記のようなケースもこのパターンに当てはまります。

ある時は「習い事を一生懸命がんばりなさい」と言われていたのに中学生や高校生になった途端「勉強一生懸命がんばりなさい」と言われ始めます。

一生懸命とは一所懸命とも言います。

2つのことをとにかく頑張れと言われたところで頑張れるわけがありません。

この言葉が長きにわたって使用されていると言う事は、それほど意味が深いものだと思います。

一方で、苦労/苦悩をされていると思うのですがきちんとした事実に基づいた理由を突きつけて接していらっしゃる親御さんは、たとえ子供側が従う姿勢を見せなくても、会話の中で自分に甘えてしまっていること、気持ちが弱いことを悟っているように思います。

このやりとりは実に難しい一方で、人生の機微に触れることができる大切な場面でもあります。

我々はテニスを通じてでしかこの学び舎をgive and takeできませんが、等身大に自分の歩んできた人生をさらけ出し、小出しにしながら彼らと対話をしていきたいと思います。

結局のところ1人で歩み、1人で全てできるようになることが大人になるための目的なんだと思います。

令和になっていろいろな考え方が新しくシフトしていきます。

アンテナを張り巡らせて日々トライ&エラーを繰り返していきたいと思います。

自分のやりたいことを突き詰めていく強さを、向き合っていく強さを勝ち取っていきたいと思います。

勉強ではなく学ぶことを生涯続けていくことが人生を楽しむ最大の秘訣なのです。