スポーツにおいても学問においても、よく議論されるのは「質」と「量」についてです。
よく陥りがちなのは、少しの期間続けただけで、たくさん練習、たくさん勉強をしたつもりになってしまい、
すぐに「質」を求めてしまう点にあります。
習い事の代表格「公文式」。
これは、とにかく量をこなして、計算の技術を感覚的に身に着けさせる方法です。
私が小学生の頃からすでにあった習い事ですが、
私が小学1年生の時に、公文を習っている友達と計算の勝負をしたら、
私が1枚解いている間に3枚目4枚目と、そのスピードと敗北感は忘れられません(笑)。
テニスにおいても絶対的にボールの数を打つことが、上達の近道だと私は考えています。
有名なモニカ・セレシュ選手は、Jrの頃にひたすら手出しのボールで、
ただただ一心不乱に何時間もターゲットに向かってボールを打っていたと言います。
海外のアカデミーにいくつか研修にいかせていただきましたが、とにかくボールを打つ。
コーチ相手に、手出しでも、とにかく打つ。それがテニスに向かって真摯に取り組む、ということのようでした。
10,000時間の法則からもうかがえるように、「質」を求める前に、
時間設定を設定して、それを目標にし、そこをクリアしながら、技術レベルを確認、
その上で「質」を求めると、より上達していくと思います。
思い悩む前にまずボールを打ってみる、体動かしてみる、側坐核の機能の効果もあります。
例えば週に5回とかテニスをしているのであれば、立ち止まってみて1、2日は振り返る時間に充てても良いでしょう。
けれど、週に1回、2回の練習であれば、先ずは打ってみる、何か目的を1つ持って取り組んでみる。それしかありません。
歩み続けるというのは、こういうことだと思います。
「量」を積み上げた先には必ず「本質」が見えてくる、要するに量でしか「質」は見えてこないのかもしれません。