私たちは何かに挑戦しているとき、しばしば「行き詰まり」や「やる気が出ない」と感じることがあります。テニスでも同じです。
強くなりたい、上達したいという思いはあるけれど、なかなか思うようにいかない。そんな時、私たちはどうすればいいのでしょうか？
一つの答えは、「視点を変える」ことです。
いつもと同じ方法、同じ考え方で練習を続けていると、私たちの視野は狭くなってしまいます。
これを「スコトーマ」と言います。
スコトーマは、私たちが見落としている、または無視している部分を指します。
つまり、私たちが成長するチャンスを見逃しているかもしれないのです。
では、どうすればスコトーマを外すことができるのでしょうか？その一つの方法が、他のコーチのレッスンを受けることです。
違うコーチが持つ異なる視点、アプローチを体験することで、自分では気づかなかった新しい発見があるかもしれません。
しかし、ここで重要なのは、ただ単に「効率よく上達したい」とか「楽して上達したい」という短絡的な考え方を持たないことです。
目的は、多角的な視点を持ち、固定概念に囚われない柔軟な思考を育むことです。
たとえば、あるコーチが強調するテクニックが、自分にとってはあまり効果的でないと感じるかもしれません。
でも、そのアプローチを通じて、自分のプレースタイルについて深く考えるきっかけになるかもしれません。
あるいは、別のコーチが提案する練習方法が、自分にとって新鮮で、ゲームに対する新たな愛着を感じることにつながるかもしれません。
ここで大切なのは、自分がどのように感じ、どのように反応するかを観察することです。
時には、新しいことを試してみることが「息抜き」のように感じられるかもしれません。
それは決して「手を抜いている」ということではありません。新しい経験は、私たちの中にある新しい可能性を引き出すかもしれません。
実際に、このようなアプローチが結果として効果的かつ有効的に作用することは多いのです。
そして、これはテニスに限った話ではありません。人生を豊かに生きるためにも、この「視点を変える」という考え方は極めて重要です。
私たちは日々、仕事や人間関係、様々な課題に直面します。
その時、一つの視点だけに固執するのではなく、異なる角度から物事を見ることで、新たな解決策や可能性を見つけることができます。
要するに、「視点を変える」ということは、自分の成長、そして人生を豊かにするための鍵となるのです。
固定概念にとらわれず、常に開かれた心を持つこと。
これが、私たちがテニスを通じて学ぶことができる、最も大切な教訓の一つだと私は考えます。
皆さん、今日のレッスンを終えて家に帰る時、一度立ち止まって、自分の視点を変えてみることを試してみてください。
きっと新しい発見があるはずです。
そして、その発見が、皆さんのテニス、さらには人生をより豊かなものにしてくれるでしょう。