老いて輝くは魂なり

最近、老後について考えることが多い。
体育系部活をガチでやっていなかったので体力の限界を感じることはまだない。

いつか訪れるだろう、「年齢の壁」抗うために体を鍛えたり、嗜好を阻まない態度に食制限もしている。

体重や体脂肪、体組成もある程度基準を上回らないようにと心がけている。

老いてなお輝くのはなにか?
最近ひとつのことがわかってきた。
歩んできた「道」が魂としての「質」を高めるのではないか?

少しオカルトチックになってしまうが、僕は昔からおじいちゃんやおばあちゃんの昔話が好きだった。

話の中心は、戦争中の出来事や、その大変さ、そしてその時と比べて、今はとても良くなったと言う実体験に基づく等身大の語りだった。

海外にテニスの勉強に行った時に、世界のトッププレイヤーを指導した。コーチと片言の英語で話す機会に何度か恵まれた。

もちろん、彼彼らはトップ慣れていない。でも世界のトップ選手を育てた。

日本においては、自慢話になってしまいそうな、そして集客の目的に話題出されそうな人たちだが、日本のそれと海外のそれとは全く異なる。

彼らは、1人の人として、トッププレイヤーを輩出したのみで、その語り口調は過度な自慢も謙遜もなく、等身大に1人の人として語ってくれる。

振り返ってみると、これらに共通点があることに気づく。

それは、日々の自分自身と向き合うことで、人として日々精進していた結果を導くのである。

老いると言うと、マイナス的な表現として囚われがちだが、おそらくそうではなく、苦労と向き合い、どんな状況も楽しみながら、真剣に歩みながら得た結果なのだと思う。


だからこそ、そこに「年齢」と言う基準は持ち合わせない。

つまり、若くてもこの定義は当てはまるのである。

老いて輝くのは、体や外見ではなく、その人の経験や知恵、魂の輝きである。年を重ねることによって、私たちは多くの経験を積み、知恵を深めていく。それは、若い時には想像もつかなかったような深い理解や、人生の豊かさをもたらす。

人は誰しも、困難や挑戦に直面する。

それらを乗り越える過程で、自己成長し、魂が磨かれていくのだ。

たとえば、若いころには理解できなかった人間関係の複雑さや、仕事の責任、家族の重要性などが、年齢を重ねることで深く理解され、より豊かな人間性を育む。

また、年を取るということは、多くの人との出会いと別れを経験することでもある。これらの経験は、感謝や慈愛、寛容など、人間としての大切な価値観を深める。

私たちが年を取るごとに、これらの価値観はより鮮明になり、人生の指針となる。

老いるということは、単に時間が経過することではない。

それは、自己と向き合い、成長し続けるプロセスであり、自己の内面を磨く旅でもある。

苦労や挑戦を乗り越え、そこから学び取ることで、私たちの魂はより輝かしいものへと変わっていく。

だからこそ、年齢というものは単なる数字に過ぎない。

大切なのは、どれだけ年を重ねたかではなく、その年月をどのように生きたかである。年を重ねるごとに、私たちはより豊かな人生を送ることができるのだ。

結局のところ、老いることは人生の自然なプロセスであり、それを受け入れ、その中で成長し続けることが重要である。

老いることを恐れるのではなく、それを受け入れ、自分自身の成長の機会として活かすことが、真に輝く人生を送るための鍵となる。

年齢を重ねることで得られるもう一つの大きな贈り物は、人生における「時間」の価値への理解である。

若いころは無限に感じられた時間も、年齢とともにその限りある価値を理解し始める。

その結果、時間の使い方をより意識的に選択するようになり、人生をより充実したものにしていく。

さらに、老いるということは、過去の経験から学び、未来への洞察を深めることでもある。

過去の成功や失敗から学ぶことで、より賢明な選択ができるようになり、人生の後半をより良いものにすることができる。

また、若い世代への知識や経験の伝授は、自分自身の経験を価値あるものに変えると同時に、社会全体に対して貢献することもできる。

老いることに伴う肉体的な変化や制限も、新たな可能性の発見に繋がる。

例えば、体力的な活動が難しくなると、趣味や知的活動に時間を割くことで新たな情熱を見つけることができる。

また、身体的な制限は、物事をより深く考える時間を与えてくれる。

老いていくことの本質は、外見や能力の変化ではなく、人生を通じて蓄積される経験、知恵、そして内面の成長にある。

これらは、若さでは決して得られない、年齢を重ねることでのみ手に入る貴重な贈り物だ。そのためには、日々自分自身と向き合い、学び続けることが重要である。

最終的には、老いることは人生の究極の贈り物であり、それを受け入れることは、自己実現の旅への招待状である。

老いとは、単なる物理的な変化を超え、精神的な成熟と深い内省のプロセスである。年を重ねるごとに、私たちは人生の複雑さを理解し、より寛容で賢明な存在になることができる。

老いることの美しさは、過去を振り返りながらも、現在を生き、未来に希望を持つことにある。

年を取ることで、人生の多くの段階を経験し、それぞれの段階で得た教訓や知恵を活かすことができる。老いは、人生の旅の新たな章を開く機会を提供し、私たち自身の物語に深みと富をもたらす。

また、老いることは、人間関係の質を変え、より意味深い結びつきを育む機会を与える。

家族、友人、そしてコミュニティとの関係は、時間と共に深まり、より豊かなものとなる。これらの関係を通じて、私たちは愛、支え、そして相互理解の価値をより深く実感する。

老いる過程で、私たちは自分自身の限界と可能性を理解する。

これは自己受容の旅であり、自分自身の完全なる姿を受け入れることで、内なる平和と調和を見出すことができる。

老いることは、自分自身との和解のプロセスであり、その中で真の自己を発見する。

結論として、老いることは人生の自然なプロセスであり、それを恐れるのではなく、受け入れて楽しむことが重要である。

老いは、単に年齢を重ねること以上の意味を持ち、人生の旅を豊かにし、私たちの魂を磨き上げる機会を与えてくれる。

そのため、老いることをポジティブに捉え、各瞬間を大切に生きることが、真に輝かしい人生を送る秘訣であるのだと思う。

日々精進。