私はテニススクールのコーチとして数多くの生徒と接してきました。その中で感じることがあるのですが、それは「学び」の奥深さとは何か、という問いに対する答えです。この度、養老孟司先生の「バカの壁」という概念を学ぶ機会があり、それをテニスの指導にどう取り入れるかを考察しました。
「バカの壁」とは、新しい情報や知識に取り組む際に私たちが直面する限界や障壁を指す言葉です。この壁は、テニスの技術や戦略の習得だけでなく、日常のコミュニケーションや情報の取得にも関連しています。例えば、一つの技法や打ち方に固執してしまい、他の方法を受け入れられない時、私たちはこの「バカの壁」にぶつかっているのかもしれません。
現代のテニス指導の中でも、「個性」という言葉が重要視されています。しかし、その「個性」が真に独自のものなのか、それとも一般的な流れや風潮に影響されたものなのかを深く考えることは少ないように思います。
そこで私は、養老先生の提案する「二元論的な考え方」をテニス指導に取り入れることで、プレーヤーたちが柔軟な思考を持ち、多角的な視点で技術や戦略を学ぶ方法を模索しています。一つの技法や戦略に固執するのではなく、常に新しい視点でテニスを見つめ直すこと。これが、我々テニスプレーヤーが「バカの壁」を乗り越え、さらなる高みへと進む鍵だと信じています。
今後も私たちは、この「バカの壁」の概念を意識しながら、生徒の皆さんと一緒に新しい発見や学びの旅を続けて参ります。皆さんもこの旅に一緒に参加してみませんか？