死ぬ瞬間と死後の生…

大澤真幸先生が別の著書でお話しされていた精神科医であり、末期患者(特に子供)を見送るお仕事をされていた方のお話です。

死後の世界、いや、臨死体験、人間の精神世界の話は、少しオカルトチックにも感じられますが、彼女自身が実体験をもとに講演をされていた内容をまとめ、上げたものを出版されたものになるため、「仕事」として読むことができました。


とりわけ「象徴言語」(うまく言葉で伝えられなくてもいいを書いたり、ジェスチャーでどの状態にある人でも伝えることができるといった内容と死んだ後の世界について言及されているのは非常に興味深いものでした。

私自身も祖母が先日他界したことから、またその時期が迫っていると本能的に感じたからなのか、この本を手に取ることになっていたのかもしれません。

自分の経験と重ねて本を読み解くことができたのはとても貴重な経験となりました。

死に行く間際の人たちにどういう声かけをするべきなのか?また、自分自身がどういう風に人生を歩む。そして終えるべきであるのか…。

科学的な見地からも、いろいろな実験がされており、特に様々な宗教を対象に研究がされていたことも、実に興味深いお話となりました。


実に世の中には、多くの文化や言語、宗教も含め、生活スタイルや考え方があります。


その中でも共通してすべての人が認識できること「人はいつかその生涯を終える」と言うこと。

その過程の中で、いかに自分らしく生きるかと言うこと、私自身がテニスコーチとして20年目を迎えるにあたって、どのような価値観を持って仕事を通じて「生きる」を表現することができるか、誰かの役にたつことができるかと言うことを深く考えさせられる内容でした。

「実践に大経験なし」と言いますが、精神科医でありながら、10年間務め上げた彼女の仕事についてのお話は臨場感あふれる疑似体験をもたらしてくれました。


誰しもが持つ心の中のヒットラーとマザーテレサ…


人生の中で影響受ける1冊となりました。