スペースコロニー宇宙で暮らす方法

「宇宙」と言うと、なんだか遠い話になるんですが、この本は読んでいると、今ある地球上の技術革新の裏側には「宇宙開発」の恩恵を被っていると言うことが理解できる本でした。

女性初の宇宙飛行士の向井千秋さんの話は、非常にわかりやすく、とりわけ宇宙に興味がなくても、地球との違い、どのようにわれわれは、快適に生活できているのかといったことなど、違った側面から理解できる内容になっています。

身近なもので行くと、ウェラブルデバイスのApple Watchはもしかすると、宇宙空間での宇宙飛行士の健康管理の一端を担うために開発されたものだと感じてしまいます。

今ある科学技術の恩恵は宇宙開発の賜物だと感じました。

同時に宇宙飛行士と言われるとなんだか凄い神秘的で楽しそうな職業だと憧れがちですが、憧れ以上の苦労と苦悩が本書から垣間見えました。

戦地に赴く如く、無重力による体調管理の厳しさや精神的ストレス、またとんでもない放射線量から身を守ることなど…

勉強して選ばれた人達のみがたどり着ける職業ではありますが、なってからの大変さを理解できる一冊でした。

何事もそうですが、高いレベルや目標を達成するには名誉や栄光、名声の何十倍もの精進が必要だと感じました。

宇宙飛行士に限っては「未知の世界の開拓」と言う点においては考えの及ばない、命をかけての計り知れない苦労とやり甲斐があるのだと思います。

月面移住や火星探査、「格好いい!」と思っていましたが命を賭す覚悟がなければいけないものなのでしょう。

でも、やはり最後には生きてるうちに「宇宙から地球をみたい!」と前澤さんに憧れの念を抱いてしまう内容でした。

これを読んで感動する人、そうでない人に別れると思いますが、少年期に是非とも読んで、宇宙を目指すジュニアがいても良いのかも知れないと強く思います。

少年少女よ大志を抱け!